中東情勢の悪化などを背景にナフサの供給環境が厳しくなり、一部のシュリンクフィルムの価格や供給に影響が生じています。本記事では、ナフサ不足によるシュリンクフィルムの価格高騰の理由や対応策について解説します。
中東情勢の悪化により原料の調達環境が厳しくなり、必要なナフサや関連原料を安定して確保するのが難しくなっています。調達環境の悪化により、一部のナフサ由来製品では価格が高騰している状況です。例えば、三菱ケミカルは中東情勢悪化による原料調達環境の悪化や製造コスト上昇を理由として、ポリエステル系シュリンクフィルム「ヒシペット」の価格改定を発表しました(※)。
ナフサは、原油から得られる石油化学製品の主要な原料です。ナフサを分解するとエチレンなどが得られ、それらを原料としてポリエチレンをはじめとする合成樹脂が作られています。シュリンクフィルムに使用される樹脂にはPETやPE、PPなどがあり、石油由来の樹脂製造にナフサが必要です。
シュリンク包装を継続する場合、フィルム単価の動向を確認しながら従来の包装仕様や調達方法を見直す必要があります。
参照元:CTIWEB 株式会社加工技術研究会(https://www.ctiweb.co.jp/news/【シュリンクフィルム】三菱ケミカル、6月1日出荷/)
シュリンクフィルムの価格上昇に対応するには、「現在使用している材質・サイズが商品に適しているか」「使用量が必要以上になっていないか」を確認することが必要です。シュリンクフィルムの材質によって収縮特性や強度などが異なるため、単純に価格が安い材質へ変更すればよいわけではありません。実際に包装する商品に適した材質を選びましょう。
また、必要以上に大きなフィルムを使用している場合は、商品の寸法や包装形態に応じたサイズにすることで使用量を抑えられます。材質やサイズなどを変更する際はフィルムや包装対象の商品との適合だけではなく、使用中のシュリンク包装機の対応範囲も含めて確認しましょう。
シュリンクフィルムの価格や供給への影響が続く場合は、シュリンク包装が必須ではない商品を別の包装方法に切り替える選択肢もあります。例えば、紙は石油由来のフィルムとは原料が異なるため、代替資材です。紙製の包装資材は印刷や加工に利用できるほか、種類によってはリサイクルも行われています。
また、石油由来原料への依存度を減らしたい場合は、植物由来の原料を使用したシュリンクフィルム「PLAバイオシュリンクフィルム」も選択肢です。以下のページで詳しく解説していますので、ご覧ください。
原材料の供給が不安定な状況下では、必要なフィルムの種類や枚数を継続して調達できるかを確認することが重要です。調達先によっては、納品の遅延や数量の制限などが発生するおそれがあります。特に特定の調達先だけに依存している場合は、別の調達先の情報収集や相談を進めましょう。
シュリンク包装のコストを見直すには、商品ごとに必要な包装性能を見極めることが大切です。シュリンク包装が必須ではない商品ではフィルムの材質・サイズ・使用量の見直し、紙などの別資材への切り替えも選択肢となります。従来のシュリンクフィルムと代替資材を使い分けながら、商品に適した包装方法を検討しましょう。
「凹凸のある容器を美しく包装したい」(仕上がり重視)、「シンプルな容器を簡単に包装したい」(効率重視)、「複数の容器をまとめて包装したい」(集積重視)という3つの目的別におすすめのシュリンク包装機をご紹介します。


※参照元:日本テクノロジーソリューション公式HP(https://pack.solution.co.jp/lp/)
2025年1月10日調査時点