私たちが日常的に手にする食品は、必ず何らかの包装材に包まれています。見た目を整えたり保存性を高めたりするだけでなく、包装材には「食品を安全に守る」という大切な役割があります。
特にシュリンク包装のようにフィルムが直接食品に触れる場合、使用する資材は法律で定められた安全基準を満たしていなければなりません。その基準となるのが、食品衛生法と器具・容器包装規格基準です。
食品衛生法は、1947年に制定された日本の食品安全を守るための法律です。その目的は「国民の健康を保護すること」。食品そのものだけでなく、添加物や器具、容器包装、さらには乳幼児用のおもちゃまでが対象になっています。つまり、食品に直接触れる可能性のある包装材はすべてこの法律の枠組みの中で管理されるのです。
包装資材は法律の中で「器具・容器包装」として位置付けられています。ここで重要なのは、「食品に触れる部分から有害な物質が溶け出さないようにすること」です。例えば、プラスチックから可塑剤や重金属が溶出してしまうと、消費者の健康に悪影響を与えるおそれがあります。そのため、使用できる原料や添加剤は細かくルール化されているのです。
食品衛生法を具体的に運用するため、厚生労働省が定めているのが「器具・容器包装規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)」です。この基準では、材質ごとに「溶出試験」「使用禁止物質」「使用可能な添加剤」などが規定されています。
たとえばプラスチック容器では、鉛やカドミウムといった有害な重金属が溶け出さないことが条件になっています。紙容器では蛍光染料や漂白剤の扱い、金属容器ではめっきや溶接部分に関する規制、ガラス容器では鉛の溶出基準など、材質ごとに違ったチェック項目があるのです。
近年は「ポジティブリスト制度」が導入され、器具や包装材に使える化学物質をリスト化して管理するようになりました。そのため、リストに載っていない物質は原則として使用できません。この制度は国際的な基準との整合性も考慮されており、輸入資材にも適用されます。
海外製のフィルムを使う場合でも、日本のリストに載っている物質だけで作られているかを確認する必要があります。
シュリンク包装には、主に以下のような材質が使われています。
これらの材質を食品包装に使う場合、それぞれの規格基準に適合している必要があります。特に食品に直接触れる用途では、必ず「食品衛生法適合」と明記されたフィルムを選ぶことが大切です。
海外から輸入したフィルムを使う場合、日本の法律に適合しているかどうかを確認する必要があります。欧米や中国で基準を満たしていても、日本の規格に合わない場合があるからです。
そのため、試験成績書や適合証明書(DoC)を仕入れ先から取り寄せて確認し、保管しておくことが推奨されます。
適合していない包装材を使ってしまうと、行政からの指導や改善命令を受ける可能性があります。場合によっては商品の回収や販売停止につながり、企業にとって大きな損失やブランドイメージの低下を招きます。特に食品を扱う企業にとって、消費者からの信頼を失うことは致命的です。
食品衛生法と器具・容器包装規格基準は、食品を安心して消費者に届けるための基本ルールです。シュリンク包装を食品に使う場合には、必ず基準に適合したフィルムを選び、証明書や表示をしっかり確認することが求められます。
正しい資材を選ぶことは、消費者の安全を守るだけでなく、自社ブランドの信頼を守ることにもつながります。法律や基準は難しく感じられるかもしれませんが、「確認するポイント」を押さえれば実務にすぐ役立てることができます。
「凹凸のある容器を美しく包装したい」(仕上がり重視)、「シンプルな容器を簡単に包装したい」(効率重視)、「複数の容器をまとめて包装したい」(集積重視)という3つの目的別におすすめのシュリンク包装機をご紹介します。


※参照元:日本テクノロジーソリューション公式HP(https://pack.solution.co.jp/lp/)
2025年1月10日調査時点