シュリンク包装に使うフィルムは一つではありません。高い透明性と安全性を持つPOF、コストパフォーマンスに優れるPVC、重量物・集積包装用のLDPEなど、素材ごとに特性は様々です。
ここでは各フィルムの特徴、メリット・デメリットを徹底比較。あなたの製品と目的に最適な一枚を見つけるための知識を提供します。
高い透明度と光沢で、商品を美しく見せることに特化したシュリンクフィルムです。コストパフォーマンスに優れ、非食品分野のキャラメル包装などで長年使用されてきた実績があります。
一方で、耐寒性の低さなどのデメリットも存在します。その特徴と、現代における適切な選び方を詳しく解説します。
強度・安全性・環境性能のバランスに優れ、現在のシュリンク包装で主流となっている高機能フィルムです。食品包装の第一選択肢であり、耐寒性も高いため冷凍・チルド品にも安心して使用できます。
PVCとの具体的な違いや、その実力、そして「低収縮タイプ」などの選び分けまでを網羅的に紹介します。
標準のPOFフィルムに電子線処理を施し、性能を飛躍的に向上させた「進化版」です。抜群のシール強度と耐熱性を誇り、特に高速自動包装機との相性は抜群です。
その仕組みから、標準の非架橋フィルムとどう使い分けるべきか、性能とコストの両面から解説します。
飲料の集積包装や重量物の輸送保護など、産業・物流分野で活躍する高耐久フィルムです。POFやPVCのような美粧性はありませんが、その圧倒的な強度で商品を衝撃や荷崩れから守ります。
まさに「縁の下の力持ち」として、ヘビーデューティーな用途で選ばれる理由と、その選び方を解説します。
LDPEの強度をさらに高め、より薄く、より強くを実現した次世代の産業用フィルムです。フィルムを薄くできる「薄肉化」により、包装1つあたりのトータルコスト削減と、環境負荷低減を両立できます。
LDPEからアップグレードするメリットや、コストパフォーマンスで選ぶ際の重要な視点について解説します。
主要なシュリンクフィルム5種について、実務で重要となるコスト・強度・収縮率・用途を比較しました。製品の形状や包装ラインの適正、コストバランスを考慮した最適な素材選びのガイドとしてご活用ください。
| 素材名 | コスト | 強度 | 収縮率 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| PVC | 低 | 中 | 高 | 出版物、雑貨、文具、非食品 |
| POF | 中 | 高 | 高 | 食品全般、日用品、ギフトボックス |
| 架橋POF | 高 | 極めて高 | 高 | 高速自動ライン、重量物、医療品 |
| LDPE | 低〜中 | 高 | 低〜中 | 飲料マルチパック、工業用重量物 |
| LLDPE | 中 | 特高) | 中 | 産業資材、コスト削減目的の薄肉包装 |
EVOH(エチレンビニルアルコール)をバリア層に用いた多層フィルムで、酸素バリア性・香気保持性に非常に優れた高機能フィルムです。
酸化しやすい食品・飲料・医薬品・化粧品の品質保持に最適で、プレミアムパッケージ用途としても高く評価されています。
基材フィルムにPVDC(ポリ塩化ビニリデン)をコーティングした高バリアタイプです。酸素・水蒸気・香気の透過を大幅に防ぎ、食品・飲料・化粧品などの品質保持に最適です。
バリア性が特に重要な製品には欠かせない高機能フィルムとして採用が進んでいます。
従来よりも低い温度で収縮できるよう設計されたフィルムです。80〜120℃の低温で収縮するため、熱に弱い化粧品箱・食品パッケージ・印刷物でも美しく仕上げられます。
省エネ性にも優れ、包装ラインの省電力化や製品保護に役立ちます。
従来より大幅に薄い8〜12μmの薄肉設計で、樹脂使用量を削減しながら強度と透明性を両立した省資源タイプのフィルムです。
環境対策・包装コスト削減・高速ライン効率化を同時に実現できる次世代シュリンクフィルムとして注目されています。
曇り(結露)を防ぐ特殊処理を施したフィルムで、冷蔵・冷凍環境でも透明性を維持できるのが特長です。生鮮食品・チルド食品の美観向上に最適です。
商品の鮮度感を保ち、視認性を高めたい食品包装に広く採用されています。
高い収縮率と形状追従性を持ち、複雑なボトル形状にも美しく密着するスリーブ専用フィルムです。360度フルデザインが可能で、飲料・化粧品・日用品など、ブランド訴求が重要な分野で広く採用されています。
高級感のある仕上がりを実現できる理由や、PVC・OPSとの違い、選定時の注意点を解説します。
軽量でコストパフォーマンスに優れ、大量生産・価格訴求型商品のスリーブ包装で使われてきた定番素材です。PETGほどの高収縮はありませんが、比較的シンプルな容器形状に適しています。
OPSが選ばれる理由と、PETG・PVCとの使い分け、注意すべきポイントを解説します。
植物由来原料を使用した、環境配慮型のバイオプラスチックシュリンクフィルムです。脱プラスチックやCO₂削減を訴求したい商品で、限定的に採用が進んでいます。
環境面でのメリットと、耐熱性・収縮性能など導入時に注意すべきポイントを解説します。
使用済みPETボトルなどを再生した樹脂を活用し、資源循環とCO₂削減に貢献できる環境配慮型シュリンクフィルムです。企業のサステナビリティ施策や調達要件への対応として注目されています。
再生材ならではの特性や注意点、PCR含有率の考え方と選び方を解説します。
包装材をPE系素材で統一することで、リサイクル適性の向上を目指したモノマテリアル設計のシュリンクフィルムです。Design for Recyclingの考え方に沿った包装仕様として採用が進んでいます。
環境面でのメリットと、収縮性能・外観面での注意点、適した用途を解説します。
「凹凸のある容器を美しく包装したい」(仕上がり重視)、「シンプルな容器を簡単に包装したい」(効率重視)、「複数の容器をまとめて包装したい」(集積重視)という3つの目的別におすすめのシュリンク包装機をご紹介します。


※参照元:日本テクノロジーソリューション公式HP(https://pack.solution.co.jp/lp/)
2025年1月10日調査時点